肩甲骨は、鎖骨と関節をなしており、ほぼ胸郭(肋骨)の上にのっかっている状態にあります。たくさんの筋肉が付着しており、そのため状態がいい時は、とても柔軟性が高くさまざまな動きが出来ます。
しかし、体のゆがみがあると、肩甲骨の付着している筋肉は、肩甲骨を引っ張りあるべきポジションから逸脱します。そして、肩甲骨の高さは、左右非対称になり、肩こり、首痛、肩痛、腰痛などの原因になる可能性が出てきます。
肩甲骨の高さが変わるメカニズムについて考えてみました。
胸郭のゆがみ
まず、肩甲骨は、胸郭の上にのっかっている状態にあります。
ゆえに、胸郭のゆがみが肩甲骨のポジションをかえると考えられます。
胸郭とは、肋骨、背骨、胸骨でおおわれたユニットをいいます。
胸郭の大きな動き方としては、肋骨の6と7、背骨を中心に上下、左右、対角線の動きをします。
肋骨や背骨には、たくさんの筋肉がついており、普段行っている作業や姿勢が定着化し、クセとなってゆがみに変わっていきます。
主に関係する筋は、以下になります。
広背筋、下後鋸筋、腰方形筋、腰部多裂筋、大胸筋、僧帽筋、前鋸筋、外腹斜筋、脊柱起立筋、菱形筋、上後鋸筋、頸部・肩筋群
とても多いですね・・
主にこれらの筋肉が関与し、さまざまなゆがみをおこします。
肩甲骨のゆがみ
先ほど関与した筋肉で、大胸筋や腹直筋、前鋸筋などに注目すると、右側の緊張が強くなることがおおくあります。
よく猫背や巻肩が肩こりの原因と言われますが、よく見ると右肩の方が猫背や巻肩のクセが強くでている方がほとんどです。
よってい肩甲骨は、右が前方に引っ張られ、体の後ろ側をみると右肩が下がっているように見えます。
肩甲骨とその他の関節
冒頭で肩甲骨の左右差がでると、首や肩、腰などの痛みに影響がでるとお話しました。
なぜかというと、肩甲骨は、首や肩、腰にまで筋肉がつながっているからです。
代表的な筋肉で言えば、首:肩甲挙筋、僧帽筋、肩:外旋筋、三角筋、腰:広背筋などです。
肩甲骨の位置がずれると、筋肉が引っ張り合い各関節にストレスがかかり、痛みやこりが発生する可能性が高くなります。
最近は、骨盤のゆがみや体のバランスについての話題が多くなっています。ゆがみが気になっていても、自分の状態が良いかどうかがわからないと、改善に取り組むことができません。その一つの指標として肩甲骨の高さの違いをみるとよいでしょう。
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