当院では、新体操選手の患者さんの来院があります。新体操選手は、体を支える筋力と柔軟性の両方が大切です。日々過酷な練習を積む中で体のケアが行き届かなくなると、体の柔軟性が落ちパフォーマンスが下がることがあります。
新体操選手の抱える悩みについて考えてみました。
多い問題
新体操選手に多い悩みを上げてみました。
・股関節が開きにくい
・片側の股関節だけ開くと痛みがでる
・腰をそらすと痛い
来院される患者さんの多くが腰、股関節の問題が多いと感じます。
なぜ腰・股関節に問題が?
では、なぜ腰、股関節に問題が出やすいのでしょう?
ポイントをいくつかあげてみます。
・骨盤を中心に左右のバランスが崩れている
・腰の筋肉が硬くなる
・股関節の筋肉が硬くなる
・各関節の動きが悪くなる
上記のような内容がほとんどだと考えます。
新体操は、片足を上げる動作や腰をそらす動作、ジャンプなど、腰や股関節の疲労が出やすい競技です。
普段、ストレッチやセルフマッサージをしていても少しずつ疲労が蓄積し、問題が発生するのだと思います。
どうすれば早く治る?
実際に可動域が狭くなると、ストレッチなどのセルフケアだけでは、なかなか改善しない選手が多いかもしれません。
では、どうすれば早く良くなるのでしょうか?
ポイント部分
ポイントは、股関節の前側の硬直だと考えています。
股関節の前側の筋肉が緊張すると、股関節の大転子をいう部分が前に引っ張られます。
股関節の本来のポジションよりも関節自体が前に位置することで、股関節に開きが悪くなります。
また、骨盤の傾斜角度と可動域も悪くなるので、腰部の本来の動きも悪くなります。
アプローチする筋肉を考える
セルフケアは、股関節のアプローチから始まり、体幹から腰部のアプローチへと進めていきます。
ポイントになる筋肉は、
股関節:各臀筋、大腿筋膜腸筋、恥骨筋
体幹:前鋸筋、外腹斜筋
腰部:腰方形筋、脊柱起立筋
上記の筋をアプローチし、少し体の状態の変化を感じてきたら、ハムストリングや大腿四頭筋、内転筋などの下肢の筋肉のケアを進めていきます。
アプローチ方法
アプローチ方法については、手のマッサージが一番よいと考えています。手が疲れる場合は、テニスボールを利用するのもよいでしょう。
押して痛い場所を1~2分アプローチすると筋肉が緩んできます。
新体操選手の柔軟性は、股関節の緊張が多くをしめていると考えます。股関節前側の筋肉の硬さは、一般の人よりかなり固まっていると感じます。私生活では問題ないだけに、一人で悩んでいる選手も多いのではないでしょうか?
せっかくつらい練習をするのだから、その成果を100%出せないと本当につらいですよね。
もし、セルフケアが難しいと考えている選手は、是非お気軽にご相談ください。
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