お腹の筋肉は、中央に腹直筋、両サイドに三層構造で表面から外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋となっています。
その下には、腹膜があり、お腹の硬さからさまざまな事がわかります。
腹横筋は、体幹(コア)筋肉の前面部を多い、すべての動き一番最初に反応すると言われています。
また、腰部の多裂筋とも密接に関係しており、腰痛にも関与しています。
今回は、宮川先生の整体学の書籍に書かれていた事をもとに、お腹の硬さと脊柱の関係について書いてみました。
お腹の硬さと脊柱の関係
脊柱を図で示すと以下のようになります。
お腹をお臍を中心に、上部、中部、下部と三等分します。
お腹の緊張と背骨の動きの悪さはリンクします。
・上部:T1~T5
・中部:T6~T12
・下部:L1~仙骨
上記のような関係があります。
なぜ、その様な事がわかるか?
骨格筋は、約400個あります。
体を動かす時には、個々の筋肉が連動していないとスムーズに動くことができません。
トーマス W.マイヤース氏が提唱するアナトミートレインという考え方があります。
アナトミートレインは、個々の筋肉が筋膜のつながりを通じて、連動し影響しあっているというものです。
この筋肉の連動を考えると、上記のお腹と背骨の関連性がつながってくると考えています。
上記は、イメージ図になりますが、要は、腹部の筋肉が肋骨につながり背中の筋肉に連動し、背骨の動きに影響すると考えます。
実際にあった例
当院の患者さんで、たくさん食べすぎると肩や背中が痛くなる事が多い、という患者さんがいました。
私は、この症状の因果関係を、たくさん食べる⇒胃が膨らむ⇒上腹部の筋肉が引きつる⇒背部、肩などの痛みが出るというふうに推測しています。
また、背骨の矯正を行うと、胃痛がでなくなるという患者さんがいました。
これは、前者の例の逆のパターンと考えてよいと思います。
この事からわかること
上記の内容から、背中や腰の違和感、痛みがなかなか取れない原因の一つに、痛みがでている部分以外の関連性があるということがわかります。
ヨガなどの全体的な柔軟性を上げる運動により状態が上がるのは、こうした理由からも推測できます。
当院では、骨盤や背骨の矯正も含め、痛みでる根本原因を体全体からみていきます。
体全体からみる事で、その他のさまざまな体の不調がなくなると考えています。
腹部と背骨の関係のように、人の体は、体全体のさまざまな部分と関係があります。痛みのある一部分ではなく、全体からみていくと慢性的なつらい症状が解決していきます。自分の体がどうなっているのか?心配な方は、お気軽にご相談ください。
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