野球肘

野球のピッチャーやキャッチャーが多い野球肘には、さまざまの症例があります。

投球動作は、大きく6つのフェーズがあります。

①ワインドアップ期 ②初期コッキング期 ③終期コッキング期 ④加速期 ⑤減速期 ⑥フォロースルー期

上記のフェイズのどのポジションで痛みがでるのか?どの場所にどのような痛みがでるのか?などによって内容が変わってきます。

今回、当院に来院されました症例から考えてみましょう。

目次

投球時の肘内側痛

今回の症例は、高校一年生の硬式野球部のキャッチャー症例です。

上記のフェイズのアクセレーションからフォロースルー期に肘の内側に痛みがでて来院されました。

通常肘の内側の痛みは、コッキング期に痛みが出る事が多いのですが、少し珍しいケースでした。

よって、ボールを投げ終わって肘が伸びきった際に痛みがでる事から、肘内側に付着する前腕と上腕の筋に問題があると考えました。

原因

高校に入って練習を始めてすぐに痛みがでたということでしたので、前年(中学時代)の筋疲労が筋肉の短縮固定につながり問題を起こったと考えました。

また、キャッチャーというポジションがら、下半身から上半身のバランスが崩れ筋疲労がぬけなくなっていたのだと考えます。

治療

まず、疲労をぬけやすい状態にするため、骨盤と脊柱のバランスを整えました。

次に、前腕伸筋群、上腕筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋へ超音波治療とマッサージを施し、肘の炎症部分に微弱電流を流しました。

今回は、1回目の施術で痛みが半減し、2回の治療で痛みが取れたので治療終了としました。

考察

今回は、早期に痛みが取れましたが、無理をせず早期治療をしたことと治りやすい内容だったので早く治りましたが、野球肘やテニス肘などは、無理をすると治りにくくなります。

また、普段から練習前後でのケアが大切です。

練習前は、しっかりジョギングとダイナミックストレッチなどで体を温めて柔軟性が向上した状態で体を動かします。

練習後は、スタティックストレッチでしっかり筋肉をクールダウンし、自宅に帰ったら湯船につかって血流を促し疲労を回復させましょう。

野球肘は、投球フェーズのどこでどのような痛みがでるかによって治療方法が異なります。しっかりとした治療を早期に行うことが、痛みが長引かない要素になると考えます。

 

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この記事を書いた人

駒崎 光輝
2010年に柔道整復師の免許を取得し、東京や神奈川、札幌など4つの治療院で修行した後、健康とカラダをつなぐをコンセプトに、2015年4月より地元江別で鍼灸整骨カラダステーションを開業しました。
誰もが人生の最後まで健康でいられる社会を目指し、健康情報を発信しています。

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