事故後の肩腰のだるさと胃痛

車の交通事故後には、さまざまな症状が出現します。

車と車がぶつかる衝撃は、座っている座席から体に抜けていきます。

その際に、脊柱を中心に各関節に急激なストレスが加わり、問題を起こします。

目次

脊柱のどの部分に問題が起きるか?

実際に衝突事故が起きた場合、脊柱のどの部分に問題が起きるのか?

それは、衝撃を受けた時の体の姿勢、頭の向きや車のどの部分に衝撃を受けたかによって違います。

脊柱とは、椎骨(頸椎7、胸椎12、腰椎5)24個の骨が積み上げられて関節をなしています。

交通事故治療

この24個の椎骨からなる関節のどこかに衝撃が集中し、関節の問題を起こします。

症状は、関節の問題が起きた箇所により内容が変わってくるのです。

なので、事故後に首が痛い、腰が痛い、背中た痛い、肩がはるなど各人によって症状が異なるのです。

事故後の症状の経過

事故後もまた人それぞれ経過が違います。

事故直後は、自律神経が交感神経優位な状態にあり(興奮状態)、症状があまり感じないケースがあります。

2~3日後から1週間経過した後に、さまざまな症状が出現するケースもありますので注意が必要です。

また、炎症が強くでている状態が1週間程度続き、痛みが徐々に消失していくケースと、症状がある程度緩和して症状が残ったまま慢性化してしまうケースがあります。

事故後後遺症で気を付けなければならないケースは、この慢性化してしまった症状です。

なぜ慢性化してしまうのか?

交通事故後に病院へ行くと湿布や消炎鎮痛剤が処方されることが多く、しっかりとしたリハビリなしに安静と薬のみの養生では症状がなくならないケースもあります。

最悪のケースでは、症状が固定し後遺症が残ったまま、治療終了ということも考えられます。

慢性化の原因は、問題を起こしてしまった椎骨のズレが残ってしまっていると考えています。

ズレと言いましても、脱臼のように関節の機能が破綻した状態ではありません。

関節周辺の靭帯や関節包、筋肉などが引きつれて関節が自由に動けない状態になっているという意味です。

今回は、肩や腰の痛みに胃の不調が加わったケースをご紹介します。

症例

40代女性、事務職

車を停車中に右を向いた状態で前方から車が衝突してきたケースです。

事故後に病院へ行き、約3ヶ月リハビリを行いました。(月3回くらい)

病院では、電気治療とマッサージを行っていました。

症状が改善されず、4ヶ月目に当院へ来院しました。

当院に来院時の症状は、首肩から腰の重だるさや腕のシビレ感でした。

また、因果関係はわかりませんが、事故後から胃の調子も悪い状態が続いていました。

体のこわばりは、ストレスとなって胃の不調につながることも考えれます。

施術は、初回は微弱電流のピンポイント治療で問題となっている椎骨の障害部分を治療し、脊柱の可動を回復するための手技療法w行いました。

2回目は、上記治療に手技で筋膜のアプローチを行いました。

3回目は、上記治療に筋バランスをとるための手技を行いました。このころには、胃の不調が気にならないレベルに低下していました。

以前よりは、症状が軽くなり保険適用期間の兼ね合いもあり、ここで治療は終了しました。

まとめ

今回の事例から、事故後の関節や体のストレスは、胃腸などの内臓にもストレスを介して影響する可能性があると考えます。

そこで大切な事は、問題となっている関節のズレ(靭帯、関節包、筋肉の引きつれ)をどのように元の状態に戻していくのかが重要になってきます。

湿布や通常のリハビリでは回復しないケースでは、もう少し細部に着目した治療が必要だと考えます。

 

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この記事を書いた人

駒崎 光輝
2010年に柔道整復師の免許を取得し、東京や神奈川、札幌など4つの治療院で修行した後、健康とカラダをつなぐをコンセプトに、2015年4月より地元江別で鍼灸整骨カラダステーションを開業しました。
誰もが人生の最後まで健康でいられる社会を目指し、健康情報を発信しています。

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