手首の腱鞘炎は、さまざまな原因でなります。
病院で腱鞘炎と診断され、湿布や痛み止めを服用しても、なかなか完治しないケースがあります。
難治の腱鞘炎について考えてみました。
腱鞘炎のきっかけ
腱鞘炎になるきっかけは、仕事や家事などで物を強く握り作業をする動作の繰り返しでなることが多いです。
以下に例を挙げてみました。
・ドライバーを使う作業の繰り返し
・金槌を過度につかう
・おにぎりをたくさんにぎる
・ラベルをたくさんめくる
上記は、ほとんどが仕事での作業です。
ポイントは、強くにぎる事と繰返動作です。
なぜ痛くなるのか?
物を強くにぎる動作は、腕についている筋肉を酷使します。
腕がだるくなるという症状が現れると、危険信号です。
腕についている筋肉は、指動かす事に作用します。
にぎる時は、屈筋と伸筋が強く収縮します。
伸筋と屈筋が疲労してくると、筋肉がはってきます。
筋肉がはる状態は、筋肉が緊張した状態になっているということです。
この状態のまま同じ作業を続けていると、腱や手の甲、手首のあたりに負担がでてきます。
結果、繰り返し動作によって負担が加わったところに構造的な破たんがおこり、炎症がおきて痛みがでてきます。
手の甲の問題
実際、炎症が起こっただけであれば、湿布をはり養生をしていれば治るはずですが、作業をするとまたすぐに痛みがぶり返してしまうケースがあります。
なぜ痛みがぶり返すのか?
私は、手の甲の問題に着目しています。
専門用語では、手根骨と言われています。
さまざまな腱鞘炎の患者さんの施術をしている中で、この手根骨のこわばりがあるケースは、難治になっていました。
実際、手根骨のアプローチをしていくの痛みがどんどんよくなり、再発のケースがないように感じます。
手の甲は、手根骨の8つの小さな骨から構成されており、手のさまざまな動きに対し微妙に動きながら、指や手の動きをサポートしています。
この手の甲の部分がこわばると、腱や手首の負担が大きくなり問題が難治になると考えます。
実際の症例
50代の女性のケースです。
日曜大工が趣味で鋸や金槌をよく使ってる作業の中で、3ヶ月前に手首が痛くなりました。
手首をそらすと手首の背面に痛みが走る状態です。
病院へ行くと腱鞘炎と診断され湿布と痛み止めを処方してもらい、よくなったり悪くなったりを繰り返していました。
手の甲の痛みがでる部分の腫れがなかなか改善されず、当院へ来院されました。
このケースもやはり手の甲(手根骨)のこわばりがあり、手技と電気治療により手根骨のアプローチを含めた施術を開始しました。
4回目の治療時には、腫れがだいぶなくなり、痛みがほとんど感じなくなっていました。
現在も治療中ですが、趣味のDAYができるようになるまで、しっかりサポートしていきます。
手の腱鞘炎は、なかなか治りづらいと考えられていますが、手根骨のアプローチを入れる事でかなりの確率で早期回復ができると考えています。
湿布や安静養生で回復が遅れている方は、是非ご相談ください。
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