口は、中医学では、消火器そのものと言われています。
口と胃腸は、ひとつづきの器官なので、胃腸に炎症がおきれば、口にも延焼が起きます。
胃がただれれば、口にもただれが起きたり、歯肉がはれたり口角がきれたりします。
口、唇、舌は、顔の中では最もダイレクトに、消化器官の状態を反映している部位です。
胃腸の状態を簡易的に把握するには、口の状態を観察するとよいですね。
では、実際にどのように見ていけばよのかみていきましょう。
口のまわり
口のまわりの状態と胃腸については以下になります。
- 口角が切れる:口角がヒリヒリしたり、赤くなったり、切れているときは、胃炎が疑われます。
- 口のまわりに吹き出物がでる:口やあごに吹き出物が出やすい人は、胃腸が虚弱である可能性があります。
- 唇がガサガサ:唇が乾燥しているときは、体温が高めになっていることが多いです。風や内臓の病気により体温が上昇していることがあります。
- 唇が白っぽい:血液が足りない=貧血状態
- 唇が赤い:通常の赤色は健康状態ですが、口紅を塗ったかのような赤色は、体に熱がこもった状態の可能性があります。疲労や老化で体内水分が減るため、体温が高くなている状態です。
口の状態
- 口内炎:全身の抵抗力が落ちているとを意味します。口腔内は、雑菌でいっぱいです。抵抗力が落ちると、細菌感染が起こりやすくなります。また、胃腸の炎症がある場合も、口内炎が起こりやすくなります。
- 口臭:胃壁に炎症が起こて、細胞の一部が死んでいるためにおこります。また、消化不良によりおこる可能性もあります。
- 朝起きると唾液がたくさん出る:胃腸の虚弱が原因の場合があります。胃腸が虚弱な場合、胃腸の水分を吸収する働きが十分でないと、水分停滞して、唾液が薄まっている状態です。
その他、舌の状態なども含め、いつもと状態が違うか常に観察していると、体調管理に利用できると思います。
胃腸の働きが悪くなると、体の細胞に栄養が行き届きにくくなり、免疫力の低下、疲労が抜けない、肩こり、体調不良やその他の病気の原因になりかねません。
胃腸の弱い方は、まず食事の際「よく噛む」ことが大切です。
よく噛むことで、唾液が分泌され、胃腸の負担が軽減し、消化がスムーズになります。
私も最近、一口に30回噛んで食べることを意識してから、胃腸の調子や体調が良くなっているように感じます。
ぜひ、試してみてください。