1. 交通事故後に首が痛くなる最大の原因は「むち打ち症」
交通事故後の首の痛みの多くは むち打ち症(頸椎捻挫) が原因です。
むち打ちは、
車の衝突によって頭と首が強制的にしなるように動かされることで起こるケガ です。
症状は以下のように多岐にわたります。
- 首の痛み・重だるさ
- 首を動かしにくい
- 肩こり
- 頭痛
- めまい・吐き気
- 腕のしびれ
特に「数時間後〜翌日」に症状が強く出るのが特徴で、この遅れて痛くなる現象もむち打ち特有の反応です。
2. むち打ち症が起こる仕組み(メカニズム)
むち打ちの仕組みを一言でまとめると、
衝突の瞬間、体だけ前後に急加速・急停止し、頭は慣性で遅れて動くため、首に強い負担がかかる事が原因です。
▶ むち打ちの動きは「前後のしなり」
- 車が衝突 → 体だけ後ろに押される
- 頭は慣性で遅れて後屈する(のけぞる)
- 次の瞬間
- ブレーキ
- 衝撃吸収
- シートベルトによって体が前に止められる
- 頭は遅れて前に振られ、首がおじぎの体勢になる。
3. なぜ衝突速度が低くても首が痛くなる?|むち打ちが起きやすい理由
「10〜20 km/h程度の軽い追突なのに、なぜあれほど首が痛くなるの?」
と疑問に思う方も多いですが、理由は以下のとおりです。
■ ① 頭は約4〜6kgの重さがある
重たい頭が高速で前後に振られるため、首への負担が大きい。
■ ② 事故は“準備できない状態”で起こる
筋肉は不意の衝撃に弱く、防御姿勢が取れない状態だとケガをしやすい。
■ ③ シートと頭の距離(ヘッドレストの位置)が影響
ヘッドレストが離れているほど、頭の振れ幅が大きくなる。
これらの要因で、低速事故でもむち打ちは十分に起こります。
4. むち打ちで首が痛くなる具体的な理由(身体の内部で起きていること)
むち打ちは単なる「筋肉痛」ではありません。
衝撃によって以下の組織が損傷することで痛みが出ます。
◉ ① 頸椎周囲の筋肉の損傷
前後に急激に伸ばされることで、
- 頭板状筋
- 斜角筋
- 胸鎖乳突筋
- 僧帽筋
などが部分的に傷つきます。
首の痛み・可動域制限・筋緊張 が起こります。
◉ ② 靭帯(じんたい)の損傷
- 後縦靭帯
- 前縦靭帯
- 椎間関節包
などがストレスを受け、炎症が出ると首が動かしにくくなります。
むち打ちで痛みが長引く原因のひとつです。
◉ ③ 椎間関節(頸椎の関節)の炎症
前後のしなりで椎間関節に圧力がかかり、関節自体が炎症を起こすことがあります。
痛みの場所は 首の後ろ側〜横側 に多いです。
◉ ④ 神経の圧迫・過敏
衝撃を受けることにより
- 頸椎のアライメント(並び)が崩れる
- 筋肉が硬くなることで神経が刺激されます。
→腕のしびれ・頭痛・めまい につながることも多い。
5. 事故直後は痛みが出にくい理由|数時間〜翌日に悪化する原因
交通事故後すぐに痛みが出ないことはよくあります。
理由は以下の3つです。
■ ① 交感神経が興奮してアドレナリンが出ている
事故直後は体が「緊張モード」になり、痛みを感じにくい。
■ ② 炎症は数時間遅れて発生する
組織が損傷しても、炎症反応(腫れ・痛み)は遅れて起こる。
■ ③ 衝撃で筋肉が緊張し、徐々に硬くなる
時間が経つほど痛みが強く感じる。
6. むち打ち症の治療方法
◆ ① 初期は安静・冷却
炎症が強い初期は温めると悪化します。
◆ ② 2〜3日後から徐々に血流改善
温熱・軽いストレッチ・手技療法が効果的。
◆ ③ 頸椎のアライメント調整
安全な可動域で首の動きを改善することが、回復には重要。
◆ ④ 電気療法(超音波など)
筋緊張と炎症を軽減。
◆ ⑤ 早すぎるマッサージはNG
炎症があるうちは悪化する可能性があります。
なので、当院では炎症を抑える施術を中心に行なっております。
7. まとめ|交通事故後の首の痛みは「むち打ちの仕組み」を知ると理解しやすい
交通事故後に首が痛くなる理由は、頭と体の動きのズレによって首に大きな負担がかかるためです。
- 低速事故でも起こる
- 数時間後に痛みが強くなる
- 筋肉・靭帯・関節・神経が損傷する
- 適切な治療で改善する
むち打ちの仕組みを理解しておくことで、
事故後の適切な対処や治療の選択に役立ちます。
当院では交通事故の施術も行なっております。
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